こんにちは。Ayumiさんは料理のお仕事をしていると伺っていますが、この取材でもお料理教室をされている家は今回初めて訪問します。ベトングレーのアイランドキッチンが印象的ですね。
家の間取りと
キッチン一緒に考えませんか?
文学を学び、料理を学び、さまざまな回り道を経て、「本当に自分が良いと考える料理」を伝えるキッチンスタジオを実現したAyumiさん。そのキッチンの中心にいるのは「かまどの神様」でした。
持ち前の探究心から子供の頃から料理に目覚めるも、大学で文学研究などの回り道を経て、プロの調理学校に通い、料理教室や調理コンサルタント業を務める。
真っ黒に日焼けしたサッカー少年ながら、お母さんの料理の手伝いも積極的。目下の悩みは折々やってくる学校のテストの準備。オオサンショウウオのぬいぐるみが兄弟。
こんにちは。Ayumiさんは料理のお仕事をしていると伺っていますが、この取材でもお料理教室をされている家は今回初めて訪問します。ベトングレーのアイランドキッチンが印象的ですね。
Ayumi
玄関からキッチンへつながる廊下の扉を開けたとき、スッキリと開けて見えるレイアウトを希望しました。以前はマンションで料理教室をしていたのですが、この家ができてからは広くて皆さんに見ていただきやすくて、大満足しています。
家を建てられたきっかけはなんだったんですか?
Ayumi
夫の通勤や子どもの地元のつながりとも縁が深い土地を見つけて、決めました。偶然なんですが、以前の自宅で料理教室をしていた時の生徒さんに原さんという工務店の方がいて、彼女が私のライフスタイルや料理教室の進行を知っていたので、そのままお任せしました。
それは幸運ですね。自分をよく知ってくれている人に設計してもらえると、自分にない気づきがありますよね。
Ayumi
そうなんです。一番それが出ているのが、このコンロのあるアイランド。キッチンについては詳しくは調べていなかったのですが、原さんが「先生はグラフテクトがいいよ」って教えてくれたんです。
そうなんですね。
Ayumi
仕事柄、いろいろなキッチンを使ってきたので、直感的にこれでいいとわかりました。私に気づかない「生徒目線」があったので、ガスコンロをどーんと真ん中に!グラフテクトの「ウェスタ アイランド」というレイアウトなんだそうです。
幅1850mmm奥行910mmのアイランドの中央にIHかガスコンロをもってくるタイプで、「ウェスタ」はローマ神話の「かまどの女神様」の名前に由来していているんですよ。
Ayumi
わあ、わが家にぴったりの名前ですね。
シンクは壁側にあるんですね。
Ayumi
はい、これはグラフテクトのレイアウトでシンク位置が決まっていましたので、右か左かを選ぶだけ。パントリーに近い右レイアウトにしました。
こだわろうとすると姉妹ブランドのキッチンハウスという選択肢もありますよね。
Ayumi
キッチンハウスはフルオーダーができます。自分の中で明確な希望があれば、細かく対応してもらえることが利点になるのも理解していました。ただ自由度が高い分、価格も上がる。
そうですね。
Ayumi
グラフテクトは、キッチンハウスと同じ素材を使った製品を、均一価格で決まったパターンの中から組み合わせますよね。
はい。
Ayumi
選択に制限はありますが、全てにこだわる必要がなければ、選んで組み合わせて微調整するだけで済むので、かえって自分流にプランニングしやすかったんです。値段もかなり抑えられました。
なるほど!
グラフテクトの色選びの理由をお聞かせください。
Ayumi
シンプルですこしマニッシュな感じが好きだったので、色は「ベトングレー」一択でした。元々グレーが好きで、キッチンハウスの「ピアノべトン」くらいの薄い色味が理想でしたが、床も淡いグレーなので、ダイニングキッチンを黒からグレーのグラデーションにするイメージでまとめました。
調理道具やインテリアもステンレスや黒が多いですね。
Ayumi
はい。結果、メリハリがついてスッキリとまとまり、汚れも目立たないので、ベトングレーを選んでよかったです。
グラフテクトではキッチンとテーブル横並びの提案が人気ですが、この配置は思い切りましたよね。
Ayumi
はい。確かに最初はテーブルとの横並びが見た目にもスマートでいいなと憧れました。ただ、わが家での使い方を考えたときに動線が悪くなること、空間の見え方がごちゃごちゃすることから、ちょっと自分とは違うなと考えなおしました。
料理教室をする家と一般の家庭ではちょっと動線の考え方が変わりますよね?
Ayumi
結果的には回遊しやすくなり、ダイニングとも綺麗につながったので、この配置にしてよかったです。
料理教室にはぴったりのレイアウトですよね。
Ayumi
はい、以前はセミクローズドのキッチンで奥まったコンロに生徒さんがぎゅうぎゅうに集まって、覗き込むように見ていただいてたんですよ(笑)
加熱調理は料理教室の中でも一番見たいところですもんね。
ベトングレーのアイランドとガスコンロは存在感があって、訪問している私たちもここに目を向ければいいんだと落ち着きます。
Ayumi
求心力ある場所になっているようで、うれしいです。キャスターのついたベンチも工務店さんにつくってもらって、生徒さんの椅子になったり、作業につかったり、便利です。
ここでは料理の撮影もされるんですか?
Ayumi
はい。キッチンは背面の間接照明をキッチンの長さと同じ長さで入れてもらったのがこだわりです。
すごい!
Ayumi
ダウンライトの色味も最初は工務店さんにお任せしていましたが、結局自分でコイズミ照明に行って、照明の再現を体感してきました。その際にベトングレーが光を吸うという指摘もあり、色味を変更して、食材の色がわかりやすいようにしました。
一般の家庭でキッチンの光の色味まで気を使う方はなかなかいません。やはりプロですね。
収納はどのように計画されたのですか?
Ayumi
ここでは撮影をすることもあるので、吊り戸棚などは一切つけず、キッチンの後ろを真っ白な壁にしました。
すっきりとして、料理の作業に自然と目がいきます。
Ayumi
収納のカウンター上も必要最低限のものしか置きません。コーヒードリッパーとミキサー、炭酸水メーカーなど背が高くて、デザインのよいもの。
そうなんですね。
Ayumi
その代わり工夫しているところがあります。2つあって、1つはキッチン脇に大きなパントリースペースを設けました。2つ目はステンレスの頑丈なワゴン。
なるほど。
Ayumi
うちのパントリーはオープンな収納のような部屋で、家電から調味料、乾物、食材などがひと目で見渡せるようにしてあって、キッチンからもスムーズに出入りができます。
ワゴンは伺った時から気になっていました。素敵な料理道具や調味料、食材がいっぱい乗っていて、目が奪われます!
Ayumi
今日使うもの、明日使うもの、3日後に使うものなどを考え、整理しながらパントリーに出して、ワゴンに収めていきます。散らからないし、軽く動かして調理作業の手元に引き寄せられます。
とても合理的です。
Ayumi
あれを忘れた、これがない、ということもなく、事前に準備ができるんです。
Ayumiさんとお話ししていると、頭の中がとても整理されているのを感じます。
Ayumi
そうなんですかね。私、子どもの頃からお料理が好きで、早く料理の仕事を始めたかったんです。高校を出たら調理の専門学校に入ろうと思っていたのですが、信頼できる方のアドバイスで一度、大学の文学部に入ったんです。
Ayumi
そこで学んだことは、「言葉や感情や情報を吟味して、整理してつたえる表現」や学ぶ姿勢、そして先生方のものごとの教え方でした。
とても大切なことですね。
Ayumi
大学を卒業後、和食とフレンチのプロの調理学校に行ったのですが、もともと学ぶ態度が訓練されていたので、技術に集中することができました。
そうなんですね。
Ayumi
料理教室だけではなく、企業のアドバイザーや調理道具の試用などもいろいろなことを学んできた経験が生かされています。
昼間は仕事場としても活躍しているキッチンですが、プライベートタイムはどう使っているんですか。
Ayumi
料理教室とそんなに変わらないですよ(笑)。家族はネット通販で買ったダイニング脇のカウンターテーブルにいることも多くて、息子は宿題してたり、夫はバーみたいに飲んでたり。
今日は実際にいつもの昼食の様子を再現いただきますが、よろしくお願いします。
Ayumi
本当に簡単なレシピなんですけど、よい食材をそろえることが大事です。
まずはポークステーキですね。
Ayumi
ガスコンロが中央にあるキッチンですから、じゅうじゅう音を立ててお肉が焼けているだけで、気分が盛り上がります。
あ、いつのまにか息子さんがキッチンに。
Ayumi
切る作業など、いつのまにか手伝ってくれます。料理の進行も見えるから、手伝いしやすいんですね。
Ayumi
Subaru、これちょっとスライスして。
二人の作業がとても自然です!こうやってお料理の手順が体の中に入っていくんですね。
Ayumi
レシピ通りに教えるよりも、一緒に作業して食材ごと、料理ごとの意味を伝えていく。それが私のやりかたかも。キノコにしてもコリコリした食感を生かしたいなら、火を通しすぎない。風味を出したいなら、じわじわと時間をかけて炒めます。
わあ、こちらも勉強になります!
Ayumi
いろいろ回り道したような気がしますが、全ての学びが一つの道につながる人生を満喫しています。
なんだか楽しくお話ししているうちに、素敵な食卓ができあがりましたね!
シンクを壁側に、加熱機器をリビング側に配置した二列型キッチン。オープンレストランのように出来立てをサーブできるライブ感が魅力です。
キッチン+カップボード
でもゼロから考えるのってちょっと大変。パッケージキッチン「グラフテクト」なら、シンプルな定型サイズと11のレイアウトから選ぶだけ。一番悩む、キッチンのお値段が明確なのもうれしいシステム。家具のように、図面でキッチンをあれこれ置いてみると、キッチンの新しい間取りが見えてきませんか?